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密かな思い。 2011年11月12日

久多の里オートキャンプ場でのキャンプは、二人の子供に振り回されながらも楽しいひとときだった。
いつもなら夜7時に夕食、妻が後片付けを済ませる頃にはお風呂タイム、風呂からあがるとあっという間に就寝タイムだけれど 今日は5時には夕食を済ませた。
そのあと、のんびりだらだら〜っと子供達と遊び、キャンプ場をうろうろしてみたり、良い意味で間延びした時間を家族で過ごせた。

実はボクには、このキャンプで是非ともかなえたいコトがあった。
とってもシンプルな、しかも、いつでもできるような簡単なこと、 それが今はなかなか手に入らない。
夜9時前には遊び疲れた息子が布団に入った。
それにつられるように娘もねむたそうな顔になる。
母親に抱っこされてテントの中へ。
空にはうっすら星が出始め、辺りは闇に包まれ虫の音だけが聞こえてくる。

しばらくすると、ガサ、ゴソ、ジーーーーーッ ジッパーの開く音がして、妻がテントから出てくる。
声は出さずに口のカタチだけで子供達が「寝た」と言っている。 ボクは太めの薪を1本だけくべて、あとはあちこちに落ちている枯れ枝を焚き火に投げ込みながら 妻と一緒に揺れる炎をボーッと見つめている。
たまに言葉をかわしながら、特にすることもなくただゆったり流れる時間に身を任せ、薪が燃え切る前にまた一本だけ薪をくべる。

子育ては沢山の喜びに溢れている。
でも、その一方でやっぱり犠牲になっているものもある。
例えばこの「夫婦が一緒にゆっくりする時間」なんて、子供が小さいウチはなかなか簡単には訪れない。
たった1時間くらいだったけれど、ボクの願いは叶った。
久しぶりに、妻と二人で家のことから離れて、追われることなく落ち着いた時間を過ごす。
昔はなんとも思わなかったこんなコトが今はとっても贅沢なことに思えた。

そして翌朝、いつものようにパワー満タンの二人が起きてきた。
テントを畳んで、車で1時間30分走るとまたいつもの日常だ。
でも、なんだかいつもよりワクワクする。

「さぁ、かえろかぁ〜」
「また来よなぁ〜」
「明日〜?」
「そんなワケないやろ〜」

  おしまい。