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昨日の夜、ある実験がしたくて家の中の仕事や役割をすべて書きだしてみた。

朝食の準備、朝食の片付け、お風呂のお湯張り、お風呂掃除、布団を上げる、洗濯する、洗濯を干す、洗濯物をたたむ、アイロン、買い物に行く、夕食を作る、夕食の片付け、リビングの掃除、下駄箱の整理、花の水やり、子供を風呂に入れる、おもちゃを片付ける、・・・などなど。

たくさんの項目に点数を割り振る。毎日する「夕食づくり」や「洗濯物干し」は20点、毎日ではないけれどそこそこの頻度でする「靴洗い」「花の水やり」などは10点、たまにする「車の掃除」「何かの修理」などは5点、っていう感じで。
そして、ボクと妻と息子の中で「それ」を担っている人(リーダー)に得点を入れていく。
分かっていたコトだけど、妻の仕事がやたら多い。

結果、
ボク…210点
息子…80点
妻…720点

予想以上の結果にボクと息子は唖然・・・。
ボク「点数が高い人ほど、しんどいってコトやな、」
息子「かあちゃん、だんとつやん・・」
ボク「これが荷物やったら、母ちゃんペッチャンコやな、」
息子「・・・」
息子「あ、コレボクにもできる」
ボク「じゃぁ、リーダー代わってあげる?」
息子「うん、やってみる」
ボク「じゃぁ、言ってくれたら父ちゃんも手伝うわ」

こんなやりとりを続けていくと、ボクに出来る仕事も見つかった。
息子の手前、ボクもやらない訳には行かない・・。
そうして、各項目を率先して管理、実行するリーダーを割り振りし直したところ、

ボク…280点
妻…550点
息子…180点

妻の荷物を170点分減らすことができた。(それしか減らなかったとも言える・・)

実はこの実験には3つの目的がある。

一つ目は、息子に「家庭の中で母親の仕事がいかに多いか」を実感してもらうこと。普段の生活では断片的にしか見られていない母親の家事をこうやって点数化することで家事全体の量を把握できるようにしてみた。例えば、目の前に荷物を両手いっぱいに持っている人がいたら、手伝ってあげようと思うのは自然な気持ち。だから、母親の両手が一杯なことを実感するだけでも子供の行動は代わると思う。

2つ目は、単純に母親の負担を減らすこと。ウチのように共働きの場合、母親が家事のために使える時間は限られている。しかも子供達の世話までしている訳だから、頑張れば頑張るだけ首がしまるという状態に陥りかねない。母親の首が絞まると子供にも影響が出る(小言、八つ当たりなど)。そうすると子供は言うことを聞かなくなり、結果母親の手間が増える。という悪循環を防止したい。

3つ目は、そろそろ息子に「任せる」という経験をさせること。例えば会社でもチームでも「指示待ち人間」はその周囲の優秀な人材の手間をとらせるマイナス要因になってしまう。それを改善するのが「任せる」という経験だ。どんな小さなことでも任せる。任せたからにはその人間に結果や効果を委ねる。そのくり返しの中で「役割」「結果」「充実」などを知った者は自発的に行動するので、チームとしてプラスの要因になる。これが母子関係にも当てはまる。
子供が自発的に動けるようになれば自ずと母親の負担(学校の準備、オモチャの片付け、明日着る服の準備、食器の片付け、歯磨きを促す、小言、など)も軽減されるはずだ。

昨日の夜から、息子は新しく「下駄箱リーダー」と「お風呂をためるリーダー」と「靴を洗うリーダー」になってくれた。
リーダーは「自分がやらないといけない」って訳じゃない、自分が率先して「どうすればいいか」を考える。
その結果として自分でできないことは僕たちにお願いしたり、協力してもらうことができる。
ただし、リーダーが動かない時、周りはその状況を受け入れる。例え靴が臭くなっても、下駄箱に靴が散乱していても・・。

さてこの実験、どうなりますことやら・・・。
こうご期待。

ちなみにボクは「布団を上げるリーダー」「息子の歯を仕上げ磨きするリーダー」「子供を寝かしつけるリーダー」を増やした。
父親は自分の都合の良い時だけ育児に協力するのではなく、「リーダー」になるコトで更に母親の荷物は減らせるんじゃないだろうか? という自分への挑戦も兼ねて。(^^;)